衣類の洗濯で使用する洗剤は需要の増加に伴って様々なメーカーから販売されています。値段はもちろん、使用されている成分や特徴がそれぞれ異なるため、どれを選んでいいかわからずに迷ってしまう人も少なくありません。そこで今回は、洗剤の特徴を紹介すると共に、利用シーンに合わせた最適な選び方を紹介していきます。
洗剤で汚れが落ちる仕組み
洗剤の種類や特徴を解説する前に、簡単に洗剤で汚れが落ちる仕組みを解説しておきます。洗剤でなぜ汚れが落ちるのかを知っておけば、より衣類に合わせた洗剤のチョイスが可能になります。
界面活性剤で汚れを落としている
洗濯物の汚れが洗剤でよく落ちる仕組み。その秘密は界面活性剤にあります。界面活性剤は、衣類の汚れに付着すると、汚れを衣類からはがし、さらに再付着を防止してくれます。
また、汚れにも種類があり、洗剤で落としやすい汚れ、落としにくい汚れがあることも知っておきましょう
- 水溶性の汚れ・・汗や飲み物など。洗剤で落としやすい。
- 親水性の汚れ・・泥やジュースのにじみ。洗剤で落としやすい。
- 疎水性の汚れ・・化粧品や食品の付着など。洗剤で落としにくい
洗剤は水ものの汚れは落としやすいです。しかし化学薬品を使った化粧品だったり、食品の油汚れなどは洗剤だと落としずらいです。こういった汚れの場合は、別途染み抜きなどが必要になることを覚えておきましょう。
洗濯洗剤の種類と選び方のポイント
自宅で洗濯物を洗う時に必要となる洗濯洗剤はいくつかの種類に分類されています。
- 粉末洗剤
- 液体洗剤
- ジェルボール
- デリケート
液体洗剤
私達に1番身近な洗剤と言えば、液体洗剤でしょう。液体洗剤は、洗浄力はやや弱めですが、水にも溶け込みやすく、時短や節水で洗濯物を洗いたい時に適しています。普段使いの服の汚れなどは、液体洗剤で十分です。また、生地も傷めずらいので、デリケートな衣類にも気にせず使うことができます。
粉末洗剤
粉末洗剤は、液体洗剤より洗浄力が強いですが、水にも溶けずらいです。洗濯のコースを短くすると、洗剤が溶け込まず、汚れが落ち切らない可能性があることに注意しましょう。また、一般的に液体洗剤よりも安価なため、洗濯をする回数が多いという場合は、粉末洗剤を選んだ方が洗濯代が安くなる可能性があります。
ジェルボール
ジェルボールは、中は液体洗剤のように水に溶けやすい洗剤が入っていますが、洗浄力は粉末洗剤に近いです。ただし、ジェルに洗剤が入っているため、洗剤のコントロールが出来ない点が難点です。また、ジェルボールは熱に弱いため、夏場に放置しておくと、洗剤が溶け出す可能性があるので保管に注意しましょう。
デリケート洗剤
デリケート洗剤は、おしゃれ着用の洗剤です。型崩れしやすいものやレースなど、お洒落着を選択する時、手洗いだったり、ドライコースなど、洗濯機の方でデリケート着用のプログラムを選択すると思いますが、デリケート洗剤は、そういったお洒落着用のソフトな洗い方でもしっかり汚れを落とせます。
洗剤の成分にも注意しよう
まず基本となるのが中性洗剤です。中性は数ある洗剤の種類の中でも衣類に対する負担が最も少なくて済むのが特徴です。そのため、絹やウールといったデリケートな素材を使用している衣類との相性が良いとされています。それに対して頑固な汚れをしっかりと落としたいという場合に有効となるのが弱アルカリ性の洗剤です。
弱アルカリ性は中性よりも洗浄力が高く、黄ばみやシミなど通常では落としにくい汚れにも高い効果を発揮します。ただし、洗浄力の強さに比例して衣類に負担が掛かりやすくなるので注意が必要です。
漂白剤は漂白作用がありますが、色物の服には使えません。また、柔軟剤入りのものを選べば、柔軟剤を入れる手間を省くことができます。
洗剤は商品によって使用されている成分が違っていて、体に何らかの影響が出てしまう物もあります。外部からの刺激に弱い敏感肌の人や乳幼児が着用する衣類では、植物由来を始めとした体に影響の出ない成分が使用されている無添加の洗剤が最適です。
また、家庭で落とせないものは、無理に選択をするより、素直にクリーニングに持って行った方が服にとっては優しいといえます。シーンに合わせて、適切な方法でケアしてあげましょう。
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用途に合わせて最適な洗剤を選ぶ
市販されている洗剤は、一見するとどれを使っても同じような印象を受けますが、それぞれ洗濯する衣類との相性を考えて作られています。相性が悪いと十分な効果を発揮できないだけでなく、悪影響を及ぼしてしまうこともあるので注意が必要です。洗剤を選ぶ時は、値段の安さだけで決めずに用途に合った最適な物を選ばなくてはいけません。