SDGsという言葉の高まりもあって、最近人気を集めているオーガニックコットン。最近では、ユニクロや無印良品が安価に手が届きやすい価格でオーガニックコットンを使った製品を販売していたりと、大分身近にオーガニックコットンを取り入れることができるようになってきました。ただし、あまりにも安すぎる価格には、裏があるのではないかと考える人もいると思います。今日はそんなオーガニックコットンと価格の関係についてお伝えします。

オーガニックコットンとは

オーガニックコットンは、綿花(コットン)の中でも、一定の基準を満たしたものをいいます。具体的には、3年以上農薬や化学肥料を使わない、また、児童労働を行っていない、製品の流通を追跡することが可能など、定められた基準をクリアすることで、始めてオーガニックコットンという名称を使うことができます。

国際基準の一つであるGOTS(Global Organic Textile Standard)の基準

  • 原料の70%以上がオーガニック繊維
  • 加工にオーガニックな方法が使われている
  • 遺伝子組み換え技術を使用していない
  • 水・エネルギーの環境目標を設定している
  • 毒性のある薬剤を使用していない
  • 衛生的で安全な労働環境
  • 搾取や差別のない労働条件
  • トレーサビリティの確保

GOTSの公式サイトはこちら

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安いオーガニックコットン製品には要注意?

オーガニックコットンの定義には、3年以上の無農薬、流通の追跡が可能、加工にオーガニックな方法が使われているなど、厳しい条件が定められています。つまり、明らかに通常のコットンよりも手間がかかっているわけです。そう考えると、極端に安いオーガニックコットン製品というのは、何か裏があるのではないかと考えてしまいますよね。

大手だからこそできる価格

実は多くの方が、この価格でオーガニックコットンを提供できるのはおかしいと考えていたようで、実際に無印良品の決算に合わせ、報道記者よりオーガニックコットンの利用についての質問がなされました。特に無印良品は、世界でも1%ほどしか生産がないといわれている、新疆綿の製品を発表しており、これについて質問がでました。それに対する回答は以下のようなものになっていました。

  • 無印良品は、世界中に足を運び、オーガニックコットンの確保を行った
  • 第三者機関も利用し、オーガニックコットンの基準に関する証明を受けている。
  • 2006年より、オーガニックコットン確保のための活動を行っている
  • 商品開発者が実際に産地に足を運び、種まきや収穫体験を通じて農家の方々と交流

つまり、無印良品はもう10年も前から、オーガニックコットンをつかった製品を消費者に提供するために、企業努力を重ねてきたというわけですね。これは、無印良品だったり、ユニクロなど、まさしくオーガニックコットンの製造から関わり、また大量生産できる大手だからこそできる価格帯だということです。

含有率に注意

また、もし大手でない個人店などで極端に安いオーガニックコットン製品に出会った場合は、オーガニックコットンの含有率に注意しましょう。オーガニックコットンを謳った製品の中には、含有率が10%など、実際にはほとんどオーガニックコットンが使われていない、という場合もありえます。

オーガニックコットンは製造にとてもコストがかかるものです。それが通常の繊維と同じような価格帯で売られているということは、農場を保有して製造コストを抑え、さらに大量に販売できるといった大手のメーカーではない限り、不自然さがあることは忘れてはいけません。

オーガニックコットンの価格相場は

では、オーガニックコットンを使った製品はどれくらいの相場になるのか、Tシャツの価格帯を調べてみました。価格は税込み、またオーガニックコットン100%と表記してある製品のみで比較しています。

会社名 価格
A社 990円
K社 4180円
G社 1990円
F社 2600円

会社によってかなりばらつきがありましたが、だいたい1000円から販売されています。ただし、1000円前後で販売している会社は、通販サイトなども運営している大手の会社がやはり多かったようです。

まとめ

オーガニックコットンを気軽に手が届きやすい価格で手にできることは、消費者にとっては嬉しいことですよね。ただし、オーガニックコットンにはとても手間がかかっていますし、やはりあまり安すぎる製品というのは、しっかりと第三者機関の認証を受けているのかなどを確認すれば安心です。

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