最近SDGsという言葉をよく耳にするようになったという方も多いと思います。その中でよく聞かれるのが、フェアトレードという言葉。フェアトレードとは、直訳すると”公正な取引”です。

言葉では知っていても、意味や仕組み、そしてフェアトレードが私達の生活にどのように関わっているのかということを知らない方も多いのではないでしょうか。本記事では、フェアトレードの歴史や仕組み、代表的な取り組みや商品など、フェアトレードに関わる様々なことをご紹介します。

フェアトレードとは

フェアトレードを理解するには、公平でないトレードを理解するとわかりやすいです。例えばある野菜の価格が100円で、海外の原産国で作られていた場合。現地で生産し、それを輸送し、国内で流通させて手元に届くためのコストが、現地の国のものとなっていたら?その分のコストは、現地の労働者の低賃金労働によって支えられているとしたら?それは公平でない取引と言えるでしょう。

通常、トレードは双方が豊かになるものでなくてはなりません。しかし、実はこういった公平でないトレードは、残念ながら世界の各地で行われていました。フェアトレードとはこの逆です。つまり、適正な労働に対して、適正な賃金が支払われ、トレードをする双方が豊かになるトレードのことです。

フェアトレードが生まれた背景

フェアトレードを知ることは、私達の世界に広がる大きな歴史を理解することでもあります。本来は公平であるはずの取引きがなぜ公平でなくなってしまったのか。

取引が公平となるかどうか。それは国と国とのパワーバランスで決定されてきました。例えば第二次世界大戦後、欧米が植民地としていた多くの国は独立していきました。しかし、技術力や経済力がない植民地では、国際的に競争力のある製品を作ることができません。結果として、相手の言いなりになる価格で、食品や製品ををトレードすることを余儀なくされてきました。

ですがこれは第二次世界大戦前から、パワーのある国がそうでない国を虐げてきた歴史は、ずっと地球上で繰り返し行われてきたことです。しかし、公平でない貿易は、時には地球全体の成長を妨げる可能性を持っています。持続可能な成長のためにも、公平なフェアトレードがおこなれることは必要なことなのです。

フェアトレードという言葉や同じような概念は以前からありましたが、近年、SDGsへの関心の高まりもあって、改めてフェアトレードに注目が集まっています。

フェアトレードの歴史

フェアトレードの歴史​

フェアトレード、公正な貿易への概念が登場したのは、1880年代の話です。英国では、安価な輸入品が国内に入り込み、国内の需要や雇用を奪うという事態に直面しました。そこで、1881年に国民公正貿易同盟が結成されます。その後、第1次世界大戦後、ドイツや米国に比べ不利な状況にあった英国製品の購買運動が発生します。

ヒエラルキー的フェアトレード

また、1924年から25年にかけて、英国では、帝国の日を祝う帝国ショッピング運動が展開され、ケニアのコーヒーなど、北の恵まれた人々が、南の人々を支援するという運動が盛んに行われます。ただし、ここでは現在に繋がるような公正な貿易という概念ではなく、あくまでも貧困層と富裕層というヒエラルキーの階層を意識した運動でした。

その後の大きな運動としては、1946年、アメリカのTen thousand villagというNGOがプエルトリコの手芸品を販売したチャリティーバザーを行ったものがあります。その活動は後にヨーロッパにも広がりを見せましたが、その頃の活動はフェアトレードというより、慈善活動であるとみられており、公平な貿易をという趣旨でのものではなく、チャリティー的な側面が強くありました。

オールタナティブトレードへ

しかし、チャリティーでは一時的な支援にしかなりません。貧しい人が一時の支援で貧しさから抜け出したとしても、その支援がなくなれば、再び貧困に陥ってしまいます。

そのため、だんだんと貧困問題を自立支援を促すための取引で解決していこうという活動が1960年代に広がっていき、その流れは「オールタナティブトレード」と呼ばようになりました。1969年、オランダの第三世界グループより、世界ショップが立ち上がりその後欧州各地に広まっていくなど、さらなる広がりを見せております。

現代のフェアトレードへ

現代のフェアトレードに繋がる流れがでてくるのは、1970年代末からです。1979年、スコットランドにイコールエクスチェンジUKが設立され、フェアな貿易条件を模索するようになります。また、1985年には第三世界ネットワーク(TWIN)が結成され、そこで、代表のブラウンによって、フェアトレードという用語が使用されます。

1989年に設立された国際オルタナティブトレード連盟によって、定義されたフェアトレードは、現代のフェアトレードの原型となっており、国際社会において、フェアトレードへの流れが作られていくことになります。

フェアトレードの定義

フェアトレードは”公正な取引”です。ただ、どういった取引が公正かということは難しいものであり、実はその定義も様々です。ここでは、代表的なフェアトレードについて紹介します。

国際フェアトレード認証ラベル

国際フェアトレード認証ラベルは、その製品が定められた一定の基準を守っている場合に付与されるラベルになります。このラベルが貼られている商品は、設定されたフェアトレード基準を守っている商品です。国際フェアトレード基準は、開発途上国の生産者を守り、また労働者の持続可能な開発を促進することを目指して設計されています。経済、社会、環境をベースに、厳しい基準を定めています。

国際フェアトレード認証ラベルの基準の例

  • 最低価格の保障
  • 長期的な取引の促進
  • 安全な労働環境
  • 民主的な運営
  • 児童労働・強制労働の禁止
  • 有機栽培の症例
  • 遺伝子組み換え品の禁止

国際フェアトレード基準の詳しい説明はこちら

WFTOへの加入

Join-Us-World-Fair-Trade-Organization

 

 

wfto

フェアトレードの認証は、製品別ではなく、団体自体への認証もあります。WFTO(World Fair Trade Organization:世界フェアトレード連盟)に加入し、認証を受けることは加入団体がフェアトレードに関して定められた基準を満たしていることを証明しています。

WFTO(世界フェアトレード連盟)の10の基準

  • 生産者に仕事の機会を提供する
  • 事業の透明性をもつ
  • 公正な取引を実践する
  • 生産者に公正な対価を支払う
  • 児童労働および強制労働を排除する
  • 差別をせず、男女平等と結社の自由を守る
  • 安全で健康的な労働条件を守る
  • 生産者のキャパシティ・ビルディングを支援する
  • フェアトレードを推進する
  • 環境に配慮する

WFTOの公式ページはこちら

独自のフェアトレード

その他、日本では独自の基準に基づいたフェアトレードも盛んです。生産者から直接商品を購入したり、また、フェアトレードを実践する都市がフェアトレードタウンとして認定されるといった動きがあります。

これらは国際的な基準に基づいたものではなく、それぞれが独自に定めた基準によってフェアトレードと呼称しているので、もしフェアトレードに貢献したいと思う場合は、どういった形のフェアトレードかをしっかり調べておくといいでしょう。

フェアトレードの商品例

現在、フェアトレードはファッションや食品、雑貨まで様々な製品に広がりをみせています。ここでは国際フェアトレードの対象商品をご紹介します。

  • コーヒー
  • バナナ
  • チョコレート
  • はちみつ
  • 砂糖
  • お茶
  • コットン
  • サッカーボール

この他にも様々な商品がフェアトレードの対象商品となっています。

A VIEW FROM HERE

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rkb.jp

A VIEW FROM HEREは、フェアトレード認証コットンを利用したレディースアパレルブランドです。本製品は、できるだけ農薬の利用を減らし、自然の恵みを活かして栽培されたフェアトレード認証コットンを使い、着るSDGsを体験できる商品を販売しています。

Pamojah(パモジャ)

Pamojah(パモジャ)は、大阪、西大橋近くにある雑貨店で、ラジオパーソナリティーの大塚由美さんが開いたSHOPです。店内には、海外から届くフェアトレード雑貨や食品、国内のオーガニック食品など、ストーリーの溢れる商品が陳列されています。

スターバックス

身近なところでいえば、スターバックスにもフェアトレード認証コーヒーがあります。それがこちらのイタリアンローストコーヒー。パッケージに描かれたベスパは、何もしない喜びを意味する言葉。休日にゆったりと味わってもらいたいこだわりのコーヒーです。

フェアトレードでSDGsに参加しよう

フェアトレード商品を購入することで気軽にSDGsに参加することができます。もし興味をもった製品があったらぜひ購入してみてくださいね!


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