木材や竹を空気の入らない計算された窯の中に入れて長時間高温で炙ることで、素材の水分を飛ばして出来るのが炭です。そんな炭はバーベキューなど火を起こすために使う道具だけでなく、科学技術の進歩により様々な活用法が生まれています。その炭の活用法の中で、この記事では特殊な技術で炭と綿を融合させた炭線維の生地の効果を紹介します。

強い吸水力と弱アルカリが臭いの原因を分解する

5月の終盤になると気温が急激に温かくなり、暑さに対処するために汗を出す時期になりますが、その汗を出す時期と同時に悩みになるのがきつい体臭の発生ですよね。人間の体はもともとフェロモンを含めて臭いを発していますが、汗を出すと体臭がきつくなるのは、汗と体温を媒介に衣服に付着した皮膚の常在菌及び空気中の雑菌が繁殖するのが理由になります。臭いにも個人差がありますが、汗をたくさん出す人は臭いもひどくなるので、周辺の人々を不快な気分にさせるスメルハラスメントになってしまうのです。

ただ周辺を不快にさせるとわかっていても、体から汗を出さないようにするのはできないので、臭いを抑えるために別の方法で対処することが望ましいです。その対処法として、着ている衣服を炭線維の生地に切り替えるとひどい体臭に対して効果を発揮します。スーパーなど日用品のコーナーに行くと、冷蔵庫や下駄箱の中に入れて消臭する炭由来の消臭剤というものを見かけますよね。それには明確な理由があり、炭には強い吸着力と殺菌力があるからです。

炭には強い吸着力と殺菌力がある

先に言ったとおりに炭を作るためには、計算された窯の中で長時間高温で炙って出来ます。その高温で炙る際に水分を飛ばすのですが、その水分を含んでいた場所に空洞が生まれるのです。その生まれた空洞が、臭い物質と丁度当てはまる大きさになります。炭は水分がないので、空気中に含まれている水分を吸収して元に戻ろうとする力が働いているのです。その空気中の水分を吸収する力が働いている時に、一緒に雑菌が生み出した臭い物質も吸収してしまいます。

実は雑菌と菌が生み出す臭い物質というのは弱酸性に属しており、炭は真逆の性質の弱アルカリ性の性質を持っています。弱酸性の世界で生きる雑菌は、逆の性質のアルカリ性の世界に入ると、体の構造が分解されて生きることが出来ない事が化学分析で分かっているのです。そのため炭線維の生地の衣服を着用することで、炭の吸水性と弱アルカリ性の性質で分解されるので、きつい体臭を気にせずに生活が出来るので悩みが解消されます。

冷え性や妊婦に優しい保温効果

炭で食材を焼くとおいしくなるのは、特殊な光線の一種遠赤外線が働くことで旨味成分を包んでいる細胞を破壊できるからです。その遠赤外線ですが、別に火を付けなくても微量ながら発していることがわかっています。実はその微量の遠赤外線が、衣服に活用することで冷え性対策に効果を発揮します。遠赤外線は体に当たると、血管を拡張して体を温める効果があるのです。そのため手袋や靴下に装着すると遠赤外線で温めるので冷え性改善に役立つのです。

特に冷え性はお腹に新しい命を宿している妊婦にとって負担が大きいので、炭繊維で編まれた衣服を着用することで妊婦とお腹にいる赤ちゃんの負担も少なくしてくれます。

冷え性や妊婦に優しい保温効果

季節に関係なく着用できるのがメリット

科学技術の進歩によって固い炭を粉末にし、それを綿に組み込むことで生まれたのが炭線維の生地です。生地には吸水性と弱アルカリ性による殺菌力によって、特に大量の汗を出す時期に最適な衣服といえます。ただ炭の持つ遠赤外線は冷えていても発生しているので、冬場でも体を温めるのに役に立ちます。そのため炭線維の生地を使った衣服は、季節を問わずに着用できるメリットがあるのです。

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