バイト代を貯めて初めて買った憧れのブランド服、初任給やボーナスで思い切って買った世界にたった1着のオーダーメイドの服、ご家族や恋人などからプレゼントされた思い出のある服、決して高くはないけれどデザインが一番気に入っている服など、できる限り長く着続けたいと思うのではないでしょうか。
トレンドを追いかける方はワンシーズンごとにフリマなどで売って、買い替えるという方もいるかもしれません。ですが、何着かはいつまでも着続けたい服もあるはずです。 大好きな洋服はいったいどのくらいの年数着続けることができるのでしょうか。
大好きな服を長く着る方法をご紹介します。
大好きな服は何年くらい保たせることができるのでしょうか。
着物は親子代々受け継ぐことができるとよく言われます。成人式の振袖など、祖母からその娘、さらに孫へと受け継ぐことが可能です。振袖は着る機会がほとんどないから長く使えると思われますが、それだけでは足りません。
着る機会が成人式のたった1回だったとしても、保管方法や保管状態が悪ければ、着物は傷みます。汗じみ程度なら、和装クリーニングによって改善できる場合もありますが、カビが生えた場合や虫喰いしてしまうと、もう公の場には着られなくなる場合が少なくありません。
長く大切に受け継ぐためには、着た後は汗などを布で優しく叩いて落とし、1日程度、風通しの良い場所に陰干しします。その後、シワがつかないように正しく丁寧に畳み、通気性に優れカビや虫喰いの予防作用のある桐の箱で保管します。そのうえで、着る機会がなくても、1年に1回から2回は取り出して、吊るして陰干しすることが必要です。
このように、長く保たせるには手間をかけることが欠かせません。では、洋服の場合はどうでしょうか。
洋服は着物と違い、あまり長くもたないと考える方が少なくありません。ですが、着物も洋服も形や縫製は違えど、同じように生地を用いた衣類です。洋服だから数年しか着られない、ワンシーズンでへなへなになるということはありません。
服の生地や種類、着る頻度にもよりますが、大切に着て、着用後に丁寧にケアし、保管方法などを適切にすれば、50年、60年と保たせることも可能です。お子さんの中学校の入学式に購入したワンピースを、80代、90代になっても着ることができる方もいます。オーダーメイドしたコートを祖父から息子、孫へと受け継ぐこともできるのです。そのためには、いくつか気を付けたいことがあります。 長く保つと言われる着物を代々受け継ぐためには、手間をかけ、大切に保管することが必要なように、洋服も長く保たせるコツがあります。
長く着たいなら大切に着ることが一つのポイントです。
ワンピースなど薄手の生地のデリケートなものは、好きだからと頻繁に着るのではなく、大切なイベントの時など、ここぞという時に着るようにします。
汗をかく場所には着て行かない、夏物も冷房が効く場所のイベントにとどめるなど、生地へのダメージをできる限り避けるようにしましょう。
コートなどは冬のワンシーズン着ることが多いと思いますが、通勤の5日間来たら、土日は風通しの良いところに干して蒸れを取り、休日は別のカジュアルなコートやトレンドのコートを着るなど、休ませてあげる時間を取りましょう。好きだからとヘビーユーズしすぎないことが大切です。
服の種類により、1回着るごとにケアをすることも欠かせません。
ワンピースも、素材や汗のかき具合などにもよりますが、タオルなどで叩いて汗を取り、陰干しするだけにとどめ、頻繁に洗うことやクリーニングをしないほうが生地が弱りません。コートは毎日着るたびに、洋服ブラシをかけ、ハンガーに吊るして蒸れを取りましょう。
シーズン終了後や何回か着た後、しばらく着ない時には服の表示に合わせたスペシャルケアをします。
クリーニングが必要なものはプロにお願いし、手洗いできるものは用法に沿って丁寧に洗い、アイロンをかける際は必ず当て布をして、直接熱を充てて生地を傷めないようにしましょう。
スペシャルケア後はクローゼットなどに防虫剤や防湿剤を入れて保管し、たまにドアを開けて風を通します。
長く着るためには、そもそも長く着られるデザインやカラーのものを選んでおくことも大切です。
たとえば、ピンクのミニ丈のワンピースでは、生地は大丈夫でも、年齢を重ねると着られなくなります。流行を気にせず、年代を超えて着ることができるものを選びましょう。
いかに状態が良くても、体型が変わると着られません。
長く洋服を大切に着ている方は、ご自身の生活も丁寧で、若い頃からほとんど体型が変わらず、背筋も伸び若い頃の服を着こなすことができます。
大好きな服を長く着るには長く着られるデザインやカラーのものを選び、大切に着て、着るたびにケアをします。適切なタイミングでクリーニングなどのスペシャルケアを行い、適切に保管します。
体型を維持することも、長く着るために欠かせません。
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