サステイナブルファッションの意味とは?今日から出来る取り組みやブランドも紹介します。

話題のサスティナブルファッションとは

ファッションが好き。そして自然も好き。そんな方なら、サステイナブルファッションという言葉を耳にしたことがあるかもしれません。サステイナブルとは、持続可能なを意味する言葉です。

サステイナブルファッションとは、限りある資源や不可逆的な地球環境に配慮し作られたファッションを指します。

最近、Sdgsという言葉が話題となっておりますが、サステイナブルファッションに興味をもって、意味を知りたい。サステイナブルファッションを着ることで、環境に配慮しながらファッションを楽しみたいという方も増えています。

でも、どうすれうばサステイナブルなファッションを楽しめるのか、また具体的にどういった取り組みがあるのかということを知らない方は多いと思います。

サステイナブルファッションの意味を知り、そしてそのためにできる行動を知ることで、あなたはより一層ファッションを楽しんでいくことができるでしょう。

話題のサスティナブルファッションとは

話題のサスティナブルファッションとは

サスティナブルファッションの特徴は、生産から販売、消費までの一連の流れにおいて、環境や社会にできる限りの配慮がされているファッションをいいます。

実はアパレル業界は、大量生産、大量消費を色濃く投影した業界です。服を1枚作るのに膨大な環境資源が使われています。農薬を使って土壌汚染をしながら植物を育て原材料にし、大量の石油を使って水を汚染し、二酸化炭素を排出、さらに、最近はサイクルの短期化が進み、毎年約100万トンの衣服が捨てられています。

サステイナブルファッションのメリット・デメリット

サステイナブルファッションには、メリットもあればデメリットもあります。心からお洒落を楽しみ、そして、自らが納得してサステイナブルな活動に参加するためにも、しっかりとメリットとデメリットを把握しておきましょう。

サステイナブルなファッションのメリットは、自分の体にも、そして地球環境にも優しいこと。自然素材を活かした服を着ることだったり、フェアトレードにのっとった服を買うということは、それだけでこの地球の持続可能性に貢献していることになります。

デメリットは、価格が高くなる、手間がかかる、という点です。例えば、無農薬で服の素材となる植物を育てるには、農薬を使うよりも当然膨大な手間がかかり、その分価格が高くなります。ファストファッションのように、安く手軽にといった価格では、なかなか手を出しづらいかもしれません。

サステイナブルな取り組みに参加することは、地球にとっても私達の未来にとっても大切なことです。だからこそ、消費者がしっかりと考え、理解して選ぶということが重要です。

企業、個人ができるサステイナブルな取り組みとは

では、具体的にサステイナブルファッションを実現するために、アパレルに関わる企業はどういった取り組みをしているのでしょうか。また、ファッションを楽しみたい自分自身が出来る取り組みにはどういったものがあるのでしょうか。

オーガニックコットンなど自然素材の利用

オーガニックコットンとは、無農薬のコットンです。農薬や化学肥料を使わない素材を利用することで、環境と身体に優しい素材で衣服を作ることができます。

環境に優しいものを選ぶことは、地球に優しくする、あなたが最も簡単にできるサステイナブルな取り組みの一つです。

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毛皮を使わない

多くの動物たちが、ファッションのために犠牲になっています。例えば、キツネは8万匹。ミンクは71万匹が毛皮のために犠牲になっているんです。かといって、私達が毛皮を使ったファッションを楽しめないわけではありません。

エコファー、エコレザーなど、動物を殺さずに身に着けられるアイテムは多くあります。

服を長く着る

1着の服を長く着ることは、私達が簡単にできるサステイナブルな取り組みのうちの一つです。私達が適切にケアをし、服をいまより1年長く着ることで、日本だけでも4万t以上の衣服の削減に繋がります。

また、レンタルサービスを使ったりという方法も、服を長く楽しむことに繋がります。

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受注生産・適切な在庫管理

人の服の購入枚数、廃棄枚数を調べると、購入枚数の方が多い、という調査結果がでています。また、全く売られずに捨てられる服は、年10億点と言われています。受注生産や適性な在庫管理を取り入れることは、サステイナブルな取り組みに繋がります。

フェアトレード

フェアトレードとは、公正取引のことです。日本の服の98%は輸入品で、その多くは海外の人件費や原材料が安い国の資源を消費することで作られています。

大企業が海外の労働者を違法な環境で働かせていた、というニュースを見たことがある人もいると思います。フェアトレードは、これから発展していく世界全体の豊かさを保つ助けになります。

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過剰包装をしない

日本でレジ袋が有料化されましたね。アパレルの世界においても、過剰包装は重大な問題です。企業だけでなく、消費者もエコバックを持ち歩くことなどでこの活動に参加できます。

日本の廃プラ排出量は2019年で850万トンでした。そのうち家庭からの排出が約半数を占めています。私達個人のちょっとした心がけで、環境に大きく貢献できます。

服の再利用

現在、衣服の70%以上がごみとして廃棄されています。1日に焼却、埋め立てされる衣服は、なんと1300tにも及んでいます。

衣服を必要としている人は世界中に沢山います。服を捨ててしまう前に、再利用しようという心がけを持つだけでも、サステイナブルな取り組みに貢献することができます。

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サステイナブルな取り組みを見せる企業

サステイナブルファッションへの注目が集まってくる中、これまでファストファッションを展開していた企業も、続々とサステイナブルファッションへの取り組みを始めています。また環境省からも、サステイナブルファッションについてのレポートが出され、世界的な注目を集めています。

環境省のレポートはこちら

ユニクロ

ユニクロは、自社商品のリサイクル、回収などの取り組みを行ってきましたが、2020年より、リサイクルポリエステルを活用した商品の開発を行ったり、また、店頭でのプラスチック包装の85%削減を目指すなど、積極的な取り組みを見せています。

三陽商会

バーバリーなどの販売で知られる三陽商会は、スペインのブランド「ECOALF(エコアルフ)」と提携。新たに共同出資を行い、同社の持つサステイナブルなブランド商品を全面的にプロモートしていく姿勢を見せています。

ZARA(ザラ)

ファストファッションのイメージが強いZARA(ザラ)ですが、2025年までに、全ての製品をサステイナブルな素材で製造すると発表している。CEO自ら、ファストファッションとの決別を宣言し、会社をあげてサステイナブルファッションへの転換へと取り組んでいます。

サステイナブル ファッション EXPO

また1企業の取り組みではないですが、企業同士の取り組みとして、サステイナブルファッションEXPOが有名です。 サステイナブルファッションEXPOは、日本最大級のサステイナブル、エシカルブランドの祭典。サステイナビリティを考慮した様々なファッションアイテムが展示され、多くの企業が出展します。

サステイナブルファッションEXPOの公式ページはこちら

サステイナブルなファッションブランド

日本でも多くの企業がサステイナブルファッションに興味を持ち始めています。お洒落を楽しみながら、地球にも優しい身体にも優しいファッションをぜひ身に着けましょう

tennen(てんねん)

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tennen(てんねん)

tennen(てんねん)のコンセプトは、「ゴミにならず、土に還る服であること」。それも100%土に還ることを目指しています。ennenの服は天然素材。生地も、ボタンも、ネームも、全てが自然由来の素材で作られています。

コットンやウールなど、天然素材の特徴を活かし、肌触り、着心地を追求。そしてクリエイティブで気持ちいい服を作っています。

tennen(てんねん)のページはこちら

MERCI(メルシー)

MERCI(メルシー)

MERCI(メルシー)は、2011年に創業された、純国産のブランドです。国産のアパレルブランドは、わずか2%しかありません。生地にもこだわりをもち、CO2の排出量を減らす手段活用されている生地、染色で水の汚染をしない生地、動物を傷めない生地を使用。

縫製は、高い技術をもつ国内の工場で製造。オープンで透明性のある環境の中で、リアリティーのある情報を伝え、”流れて行く”だけの流行ファッションではない、新しいファッションを設計しています。

MERCI(メルシー)のページはこちら

sumigi(スミギ)-墨着-

『sumigi-墨着-』は、「着る」ことを通し心豊かな暮らしを送るお手伝いするために立ち上げたプロジェクトです。sumigiは一切の農薬や化学肥料を使わず栽培された天然のコットンと炭で100%オーガニック素材を使用し作られています。

お風呂へ浸かったときにほっと一息つくあの安心感のような温かさや穏やかさをsumigiで常に纏えるように細部までこだわりを持って制作しています。

『sumigi(スミギ)-墨着-』のページはこちら

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サステイナブルファッションの課題とは?

サステイナブルファッションは一見するといいこと尽くめのようにも聞こえます。しかし、本当にそうなのでしょうか。サステイナビリティは決して魔法ではありません。例えば、衣服のサイクルが長くなるということは、企業にとってはそれだけ成長が鈍くなる可能性も考えられます。

これまでの消費社会から、循環型社会に転換していくためには、それに対応する全体的なデザインが必要ですし、企業だけでなく消費者意識も必要です。今多くのアパレルブランドがサステイナビリティに舵を切っていますが、消費者の意識はまだ追いついていない部分もあります。

出典:知るギャラリー

上記は、インテージが、15~69歳の男女1,800人を対象に行った買い物意識に関する調査です。調査例えば、半分の方は衣服のトレーサビリティには関心がありません。またフェアトレードについても半分以上の方が関心を持っていません。

対して、自分の価値観にあうブランドについては、15%以上の方が高くても買うと回答しています。やはりアパレルブランドに必要なことは、しっかりと自分たちの価値観を打ち出し、サステイナビリティの価値を伝えていくことにあるのでしょう。

サスティナブルファッションを楽しもう

サスティナブルファッションを勉強すると、意外とすぐに自分に取り入れられることがわかります。ちょっと視線をかえると、今までの自分のファッションへの意識ががらっとかわります。

今もっている洋服を見直すいい機会にもなるでしょうし、新しいサービスにチャレンジすることで、環境への意識も高まります。サスティナブルファッションを取り入れるということはそれだけで気分ちが良いことでしょう。